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京都御所

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秋の一般公開を前にして、京都御所へ。




平安京の頃、御所は今と違う場所にありました。
大内裏(宮城)は、今の二条城あたりから方形に
(南北約1.4km、東西約1.2km)北西へ大きく広がっており、
都の中心を通る朱雀大路は今の千本通の位置にありました。
大内裏から南を向き朱雀大路を挟んだ左(東)を左京、
右(西)を右京としていました。
「四神相応」の思想で都市計画が行われたといわれています。

平安京の大内裏や内裏は、末期に火災と戦乱で廃墟となります。
その前後から東に離れた里内裏の1つである土御門東桐院殿が
使われるようになりました。現在の京都御所の場所にあたります。
その後も何度も火災と再建を繰り返した末
1790年平安の古制に建物を復元。1854年焼失。
1855年に以前の古制計画を踏襲し再建したものが、今に残っています。

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築地塀で囲まれた御所(南北約450m、東西約250m)。
御所の周りは、御苑として現在公園になっていますが
江戸時代には二百もの宮家や公家の邸宅が並んでいました。
地下鉄の駅から御苑の門をくぐり御所までは
樹々と広い砂利道が続いています。

清所門から参観者は入り、受付を済ませます。
見学は、公家が参内の時に使用する宜秋門、御車寄を見て
控えの建物である諸大夫の間へ。

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控えの間は地位毎に分かれ、各部屋には襖絵があります。
公卿の間(虎の間)、殿上人の間(鶴の間)、諸大夫の間(桜の間)の3室あり
写真は公卿の間。虎で有名な父(岸駒)を持つ岸岱筆の襖絵です。

そして、
丹色(にいろ)の門に囲まれた紫宸殿へ。
(丹塗:建物を彩って魔除けや神性を表し、
 金属製の顔料で虫害や腐食から守ります)
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紫宸殿、即位礼や重要な儀式を執り行う正殿です。
明治、大正、昭和の天皇の即位大礼はこの御所で行われました。
建物は「天子南面」で南を向いています。
正殿の前には西に右近の橘、東に左近の桜、白砂敷きの南庭。
南正面の外側には建礼門(天皇のみに用いられた門)があります。
平安神宮と共にこの景色を思い浮かべると
平安京の雰囲気がわかると説明されていました。
(平安神宮の社殿は平安京の大極殿を縮小し復元したものなので)

紫宸殿の裏を歩き清涼殿へ
御常御殿が建てられるまで天皇の日常の御生活の場で
間仕切りが多く作られています。
平安の頃より小さいながらも、古制を伝えているそうです。
一条天皇中宮定子に仕えていた清少納言は
清涼殿で過ごし「枕草子」でその様子が記されています。
説明をしてくださった方が、
「枕草子を読んでくるとよくわかりますよ。」と仰っていました。
次回は、少し読んでから来たいと思います。

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写真右の御格子(蔀)は上辺を軸に
下辺を内側上部へ吊り上げる仕組になっています。
左側が開いた状態で、色彩豊かな襖絵が見えます。
この清涼殿と紫宸殿は、入母屋檜皮葺の寝殿造り。
御所には、寝殿造りの他に書院造り、数寄屋風など
歴史の流れを感じる建築様式を見る事ができます。

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御池庭
回遊式庭園で表裏がないと云われています。
池は東側に位置し、夜になると月が映り、
夜空と池の二つの月を愛でるという、
とても素敵な造りになっています。
池の反対側に行くと建物が池に逆さに映り綺麗だそうです。

池を東に臨む建物、小御所と御学問所があります。
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小御所は、「王政復古の大号令」後の「小御所会議」が行われた場所です。
寝殿造りを基本とし、床に畳を敷き、天井を張った書院造り風。
清涼殿で見た御格子(蔀)は、半蔀で上部が開いた状態でした。
より書院造りに近い様式の御学問所は学問だけでなく、
和歌の会にも用いられました。

御池庭の北、プライベート空間である御常御殿へ。
この京都御所の中で一番大きな御殿です。
天皇が日常生活を営まれる御殿で15室あり、書院造りになっています。
三種の神器の中の二つを奉安する剣璽の間も備えられています。
昭和の初めまで使用されていた名残でカーテンレールがありました。
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御常御殿の東には御内庭があります。
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遣水のせせらぎに石橋や板橋が架かります。
写真の橋の奥には茶室。御池庭や小御所を眺める物見台もあります。
きれいな傘松もありました。とても優雅な御庭です。
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こちらは風の通りの良い御涼所。そばには龍泉と呼ばれる池があります。
京都の蒸し暑さは、いつの時代も変わらないのですね。

平安の面影、貴重な御所にすっかり夢中となりました。
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豊かな気持ちになる参観もこれでお終いです。
また季節を変えて訪れたい場所。
説明をしてくださった方のオススメは、空気が凛とした冬だそうです。

京都御所の参観:春と秋の一般公開以外は宮内庁への申し込みが必要です。
短縮コースの35分、標準コースの60分、英語での案内もあります。
私は60分の回に参加しました。
説明を聞きながら、ゆっくり見れます。

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帰り道。あの門の奥、仙洞御所に惹かれつつ。


参考:参観での説明や配布パンフレット「京都御所」、渡辺誠著「京都御所入門」
   宮内庁HP、京都市HP(文化史)、社寺建造物美術協議会HP
by smile-sweet | 2011-10-13 22:00 | 京都


口の端が上がるのが好き。


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