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東寺

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才能あふれた空海の精神が宿り
その創造性を体感する場所
世界遺産の東寺へ足を運びました。




正式には教王護国寺と言います。
平安遷都後の796年に、
国を護るため西寺と共に建てられたお寺で
平安京内にはこの二つしか寺院は許されませんでした。
(残念ながら、西寺は現存しません。)
東寺は唯一平安京の残る遺跡として
1200年間同じ場所に在り続けています。

空海は唐から帰国して十数年後、
この東寺の事業と経営を任されました。
唐で得た密教と空海の思想とを
構想し具現化をしていきます。

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その代表として現されるのが、講堂の立体曼荼羅です。
空海が記した唐留学の報告書「御請来目録」に
「密教は奥深く、文章で表すことは困難である。
かわりに図面をかりて悟らないものに開き示す」
とあり、人々にどのように伝えるか重視したと思われます。

立体曼荼羅の構成は
宇宙の真理を体現するといわれる大日如来を
中心にした五智如来(悟りを得た如来)
その左右に
金剛波羅蜜多を中心とした五大菩薩
(仏の教えを実践し悟りを求める菩薩)
不動明王を中心とした五大明王
(力づくでも人を救おうとする明王)
菩薩や明王は大日如来の化身ともいわれています。
右縁と左縁の梵天と帝釈天、四隅の四天王が
如来、菩薩、明王を守っています。
これら仏像21体のうち15体は
修復されながらも当時のまま残っています。
美術的にも素晴らしい作品です。

今年、国立博物館で開催された「空海と密教美術展」では
このうちの数点が展示されており、一体ずつ離したレイアウトで
360度眺めることが出来、講堂より大きく思えました。
中でも持国天と帝釈天には強く惹かれました。
持国天の恐ろしい表情は自分を見抜かれるようで、
周りを風がうごめく勢いがありましたし、
美男子と云われている帝釈天は
優美で落ち着き、精神的な均整さを感じさせるものでした。

そんな一体一体が凄く素晴らしいものですが、
東寺の講堂ではそれらを打ち消してしまうほど
大日如来の神々しさと慈悲深い眼差しがあります。
前に腰掛けて見上げていると、
これが曼荼羅のように講堂の東寺の中心に
位置する大日如来なんだと思わせます。

講堂の仏像や本尊の薬師如来像にご挨拶したら
もう一カ所、御影堂へも。
空海の住房であったとされ、弘法大師坐像のある北面では
般若心経を唱える人を何人も見かけました。

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司馬遼太郎さんは京都に来た人を案内する際、この御影堂前で
待ち合わせたそうです。説明看板より少し抜粋します。

…京の寺々を歩くには、やはり平安京の最古の遺構である
この境内を出発点とするのがふさわしくまた京都御所などよりも
はるかに古い形式の住宅建築である御影堂を見、その前に立ち、
しかるのちに他の場所に移ってゆくのが、なんとなく京都への
礼儀のような気がして、そうゆうぐあいに自分になじませてしまっている。
…「古寺巡礼京都」東寺 司馬遼太郎


御影堂は国宝で檜皮葺の入母屋造(中門は切妻造)。
靴を脱いで上がり、お参りしました。


ちょうど特別公開の時期
五重塔の初層部と観知院が公開されていました。

五重塔の初層部には真ん中に大きな柱があります。
空海が唐より持ち帰った仏舎利が納められ、
それを支える中心の柱は「心柱」といい
大日如来をあらわしているそうです。
それを囲むように四尊如来、四柱には金剛界曼荼羅
側柱には八大竜王と壁に空海までの真言の歴史である
真言八祖像が描かれ、ここも曼荼羅が形成されています。

真言宗の勧学院である観知院では、
空海が唐から帰朝のとき海の様子を現した五大の庭や
客殿の宮本武蔵筆「鷲図」「竹林図」の襖絵を見る事ができます。
(武蔵が一乗寺下がり松の決闘後、3年ほどここに身を隠したそうです)
のっぺりしたお顔で鳥獣に鎮座する智慧の仏さま五大虚蔵菩薩や愛染明王。
茶室の楓泉観の襖絵や季節の草花には、心がしっとりします。
ここでは、来る前から決めていた写経を。
榊 獏山先生の手本をゆっくりなぞりました。

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空海の創造性に元気をもらい、
ここから再度京都の寺院を巡りたいと思って来た東寺。
奥が深いの一言です。
密教の教えと空海の創造性と意欲を感じるお寺でした。
by smile-sweet | 2011-11-15 22:00 | 京都


口の端が上がるのが好き。


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